指摘された資料を直したのに、次の仕事でも似た指摘を受ける。その場合、直した内容だけが残り、「なぜその修正が必要だったか」が残っていないのかもしれません。
この記事では、フィードバックを自分の能力の採点だけで終わらせず、次の仕事に使うメモへ変える方法を提案します。本人の特定の案件で受けた指摘を再現するものではありません。
修正結果から、判断の理由へ戻る
「結論を先に書いて」と言われたとき、すべての資料を同じ順番にするだけでは、場面が変わったときの判断が残りません。
なぜこの資料では結論を先にするのか。短時間で方針を選ぶためなのか、全体像を掴んでもらうためなのか。読み手が何をしたいかを確認すると、別の資料でも自分で考えやすくなります。
ただし、指摘者の意図を勝手に決めつけないでください。「今回は、この判断をしやすくするためという理解で合っていますか」と確かめることもできます。
学習メモは四つの欄でよい
| 欄 | 残すこと |
|---|---|
| 修正 | どこをどう変えたか |
| 理由 | 何のために、その修正が必要だったか |
| 条件 | どんな仕事や読み手に使えそうか |
| 次の確認 | 次回、作成前や提出前に確かめること |
全部を長く記録する必要はありません。次に似た仕事をするとき、確認できる一行が残れば十分です。
架空の例: 情報を減らす指摘を受けた場合
例えば「説明が多い」と指摘された資料を、次のように振り返れます。これは実際の僕の評価や資料ではありません。
- 修正: 会議の選択に直接関係しない説明を補足へ移した。
- 理由: 今回は背景をすべて説明する会議ではなく、A案とB案を選ぶ会議だった。
- 条件: 目的が選択で、時間が限られる説明に使えそう。
- 次の確認: 本文の各項目が、今回の判断に必要かを提出前に確認する。
「常に文章を短くする」というルールにせず、必要な条件を残しています。背景を共有するための資料なら、説明が必要な場合もあるからです。
一つの指摘を、万能の正解にしない
同じ表現でも、読み手と目的が変われば伝わり方は変わります。今回の担当者の好み、組織のルール、仕事の品質に関わる要件を分けてください。
法令や必須の手順に関係する指摘は、好みとして片づけられません。一方、必須条件を満たす複数の方法があるなら、次回も同じ見せ方だけを使う必要はないかもしれません。分からない場合は指摘者に適用範囲を確かめます。
比較は、作品全体より一つの判断単位で行う
参考になる資料があっても、構成や文章を丸ごと真似するのではなく、今回必要な要素を一つ選びます。比較表の見出し、前提条件の説明、未確認事項の置き方などです。
どの条件でその要素が役立っているかを考え、次の仕事で試す範囲を決めます。他者の成果物を使うときは、社内での利用権限や機密、引用・転載の条件も守ってください。
外部インプットにある「センスを育てる」という問題意識は参考になりますが、本稿は才能の有無を判定したり、練習の効果を数値で保証したりするものではありません。仕事の判断を記録する実用的な方法に絞っています。
人格の評価と、作業の修正を分ける
指摘を受けたとき、すぐ「自分は仕事ができない」と広げると、次に変える行動が見えなくなります。まず、今回の仕事で不足していたものを言葉にしてください。
反対に、威圧的な言動や人格否定を、全部「成長のための指導」として引き受ける必要もありません。業務上の修正と、相談すべき人間関係の問題は別に扱い、必要なら社内の相談先を利用してください。

直近の指摘から、次の確認を一つ作る
最近の修正を一件選び、四つの欄を書いてみてください。理由が分からないところは、想像で埋めず「確認する」と残します。次の提出前に、その確認を一つ使うところまでが学習メモの役割です。
自分の成果や強みの棚卸しは市場価値の自己チェックにまとめています。
著者: Rista(リスタ)。参考テーマはZUU onlineのセンスに関する記事。本稿のメモと例は独自の提案です。素材写真はKatie PuzatovaによるUnsplash写真で、本人が読んだ本を紹介する写真ではありません。

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